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ゲームチェンジ元年 東京モーターショー2017 ヤマハ編

2年に一度開催される東京モーターショーに今年も取材に行ってきました。 さて、前回の東京モーターショーの取材から2年経ちましたが、この2年は短い!進化が早い!!

モビリティーを取り巻く世界は予想以上のスピードで変わってきており、2年前じゃ言われたなかったことが至る所で「100年に一度の大転換期だ!」「プレイヤーチェンジだ!」「ゲームチェンジだ!」等々と盛り上がってます。

変化をもたらしている要因のビッグ4!

1.日産リーフやテスラでおなじみの「電気自動車」

2.これまた日産やテスラ、そしてGoogleはじめIT企業も参入している「自動運転」

3.自動車メーカーよりIT企業の方が得意な自動車とインターネットやクラウドをつなぎエンターテイメント提供や車両管理、遠隔運転など行う「コネクティッドカー」

4.そしてモビリティーを所有することから必要な時に必要なだけ利用へ「シェアリング」。

他にも要因あるけどね。

今日は、既存の自動車メーカーと新規参入企業の間で熾烈な戦いが繰り広げられる戦いの前夜だ!と勝手に思い、今後の動向を占うために取材してまいりました。

ヤマハ発動機ブース編  今年のヤマハも勢いがあったなあ!  オートバイメーカーとして有名なヤマハ発動機。オートバイ以外にも世界発の電動アシスト自転車PASSや、4輪バギー、モーターボート、自動車メーカー向けエンジン提供などの事業を展開しており、ケイパリティを活かし4輪市場へと参入することを表明しています。

CROSS HUB CONCEPT クロスハブコンセプト(参考出展車)  過去には、軽自動車より小さく欧州をターゲットとし鬼才ゴートンマーレーがデザインした小型モビリティ、その次はまた小型モビリティのスポーツカー、今年は何を出すんだろう?と思ってましたが、こりゃあ予想外のクールで大型なSUVでした。  都会にも海にも山にも似合う。サイドとリヤの隙間から見える荷台が美しいウッドデッキで、こりゃあ「モーターボート」だ。その荷台には、ヤマハのモトクロスバイクが載かっている。海上を走り碇泊するモーターボート向けに培ったウッドデッキは、泥んこまみれになって場合によっては積載したままスチーム洗車をするモトクロッサーにも耐えられるのだろうな。シートが変則的なダイヤモンド型4座。ドライバーより少し後ろ左右に2座、真後ろに1座。ドアは観音開き。これに2台バイク載せられて全長4.5m弱とコンパクト。こんな独創的なのはまたゴートンマーレーデザインか?自宅からモトクロスコースにバイクを運ぶトランスポーターとして結構な需要ありそう。

■全長×全幅×全高=4,490 mm×1,960 mm×1,750mm ■乗車定員=4

MOTOBOT Ver.2 モトボットバージョン2 (技術展示) ライディングロボット。2年前にバージョン1が登場、更に進化したバージョン2が登場。 オートバイには手を入れず、ライダーの車両操作にフォーカスし、高速でのサーキット走行を可能にしたとのこと。2017年の開発マイルストーンとして設定したのは、「200km/h以上でのサーキット走行」と、MotoGPのトップライダー、バレンティーノ・ロッシ選手とのバトル。とは言っても2分強のサーキットでプラス30秒だから、まだまだロッシには勝ててないけどね。

開発担当のニシムラマネージャーにお話しを伺うことができました。 遠隔操作はできるのか質問したところ、現状は自律型で遠隔操作は無く、決められたコースを周回するのみ。コーナリングは体重移動はせず、ハンドル操作のみで曲げる。え?バイクってステップへの加重加減や前後左右の体重移動で曲げて止めてウイリーを抑え、ハンドルはあまりこじらないのが人間のライディングでは?と質問したところ、人間より正確なハンドル操作ができるから理論的にはハンドル操作のみでもっと速く走れるとのこと。そういえば世界チャンピオンになった原田哲也選手はクリップ付近でイン側にステアを他の選手より強く引くようにハンドル操作してクルっと旋回していた記憶があるなあ。ステアリングにはまだまだ速く走るヒントがありそう。2輪のハンドルは4輪と違って歯車もパワステも付いてないから、力がダイレクトに掛かるけど、ロボットの腕は力持ちで振れを抑えるステアリングダンパーの機能もありそう。 次には、コース上にできた障害物、例えば競う相手や、転倒した車両のことなどは認識できないけど、すでにある技術、例えばNVIDIAのGPUで映像解析したり、センサーで障害物を検知し避けるなど機能アップできる余地があるのだろう。これからどんどん進化するのだろうな。

NIKEN ナイケン(参考出展車) フロント2輪、リヤ1輪の3輪だけど、ちゃんと寝かして曲げられるバイク。すでに販売している3輪スクータートリシティーの技術をロードバイクに応用。 かれこれ30年前にヤマハ開発ライダーで全日本GP500に出場していた川崎選手が「転ばないバイクを開発しているんだ」とおっしゃっていたのですが、たぶんその頃から何年もの間に何度も試行錯誤し、この形に行き着いたんだろうなと想像しました。 水冷直列3気筒、フロント15インチホイール、左右2本ある倒立サスと独創的!荒れた路面で乗ってみたいなあ。

MOTOROiD モトロイド(参考出展車) これ、一番驚きました!市販化の可能性はないだろうけど。 これ、バイク型のロボットだ。コンセプトは、「UNLEASHED PROTOTYPE(常識からの解放)」。 ヤマハ社長のプレゼン中に極低速で倒れず自律走行して社長の近くまで走ってきました。中身も斬新でインホイールモーターにEVとこれからの技術が満載。 車両重量が213kgと重く、特にばね下重量はありそうで、一旦タイヤが滑ったら止めにくそうではありますがとにかくかっこいい!

■全長×全幅×全高=2,060 mm×600 mm×1,090 mm ■原動機種類=リアインホイールモーター ■燃料供給=リチウムイオンバッテリー ■車両重量=213 kg


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